バイクは移動手段や趣味として多くの人に愛されていますが、実は家計を圧迫する原因になることも。乗る頻度が少ないのに「任意保険や車検、駐車場代などをずっと払い続けていた……」なんていうケースは珍しくありません。本記事では、バイクの維持費を具体的に数字で見える化し、「持ち続ける」場合と「手放す」場合でどれくらい費用差が生まれるのかを比較してみましょう。
バイクの主な維持費
保険(自賠責・任意保険)
- 自賠責保険
法律で義務づけられており、排気量や年数によって保険料が変わります。 - 任意保険
補償内容によって保険料が左右されます。特に年齢条件や免許の色(ゴールドかどうか)などで変動が大きいです。
税金
- 軽自動車税・自動車税
排気量に応じて課税され、125cc以下、250cc以下、400cc超などで金額が異なります。 - 重量税(車検時)
車検のタイミングで払う税金。排気量によっても変動します。
メンテナンス費用
- 車検・整備代
2年に1回の車検に加え、オイル交換やタイヤ交換などの消耗品代も必要。 - 修理費用
トラブルや故障が起きた際には、追加で費用がかかります。
駐車場代
自宅にバイクを置くスペースがない場合、月極の駐輪場を利用する必要があります。都市部だと月数千円~1万円ほどかかることも。
ガソリン・消耗品
走行距離が少なくても、ガソリン代やオイル代は定期的に発生します。
チェーンの調整やブレーキパッド交換など、乗っていなくても消耗する部分は出てきます。
年間維持費の一例:どれくらいかかる?
たとえば、排気量400ccのバイクを所有しているケースを想定してみましょう。もちろん車種や地域、乗り方によって変動しますが、ざっくりと年間で10万円前後かかることが多いです。
- 自賠責保険+任意保険:2~3万円程度/年
- 税金(軽自動車税・重量税の年割):1万円前後
- 車検費用の年割(2年に1度約5~7万円)
- 駐車場代:都市部だと年5~12万円
- ガソリン・オイル交換:乗る頻度によるが、年1~3万円
乗っていないバイクでも固定費の大部分は発生するため、「ほとんど乗らないのに年間○万円が消えている…」という状況は珍しくありません。
所持する vs 手放す:家計へのインパクトは?
持ち続ける場合
当然ながら、バイクを持ち続ける以上は保険料や税金、車検代などのコストを払い続ける必要があります。もし通勤や趣味で頻繁に乗るのであれば、ある程度の出費は「必要経費」として納得できるかもしれません。しかし、「あまり乗らないけれど手放しづらい」と感じている方は、一度バイクの存在が家計を圧迫していないか見直してみるといいでしょう。バイクが大好きで維持費も趣味の一環だと割り切れるなら問題ありませんが、ライフスタイルの変化で保有のメリットが薄れている場合は、ほかに使いたいお金があるかもしれません。
手放す場合
バイクを処分すると、保険や税金、駐車場代といった固定費をまるごとカットできます。車検代やオイル交換などのメンテナンス費用も不要になるため、年間を通して見れば家計にかなりの余裕が生まれるでしょう。さらに、売却によってある程度の資金が手に入れば、そのお金を投資や貯蓄、教育費などに充てることで将来的にプラスに活用できます。「手放すほどでもないかな……」と迷っている場合は、一度買取業者や個人売買サイトを確認し、どの程度の値が付くのか調べてみると判断しやすくなるはずです。
バイクを手放す前にチェックしておきたいこと
バイクを手放すと決める前には、いくつかのポイントを押さえておくとスムーズです。まずは車検の残り期間を確認しましょう。車検が残っている時期を狙えば査定額にプラスに働くこともありますし、売却後の手続きが簡単になるケースもあります。次に、保険の契約更新タイミングも重要です。途中解約した場合、返金が発生することがあるので、損をしないよう事前にチェックしておくと安心です。あわせて、走行距離や外観の状態を再確認し、傷やカスタムの有無がどの程度評価に影響するかを業者に相談してみるのもいいでしょう。最後に、買取方法を比較検討する際は、名義変更や廃車手続きにどれほど労力がかかるのかも忘れずに把握しておくと、売却後のトラブルや負担を減らせます。